今回は、蛇の飼育6点セットのうちのひとつでもあるウェットシェルターの話。コーンスネークにウェットシェルターは必要かどうか、意見が分かれるところだけどそのメリットデメリットを見ながら考えていきたいと思う。
ウェットシェルターのデメリット
ウェットシェルターを置くことのデメリットでよく聞くものをいくつかあげてみる。
人間慣れせず臆病になる
コーンスネークを飼育するうえでウェットシェルターは置いておかない方がいいという意見がある。
その理由の一つは「ウェットシェルターを置いておくとコーンがその中にこもり続けて人間慣れせず、臆病になってしまう」というもの。
実際に、ウェットシェルターを置いたせいで飼育していたコーンが臆病になったという経験談も語られたりしている。
これはもともとの固体の性格もあるので何とも言えないけど、ショップの人とかコーンの飼育のプロの話だと信ぴょう性が高いかもしれない。
ずっとこもりっぱなしなので観察できない
コーンスネークを飼育し始めたときは、やはりその姿を常に眺めていたいと考える人も多いと思う。
だけど、そんな飼い主の願いに反してコーンスネークは基本、ずーっとシェルターの中に入って出てこないでいることが多い。
ずっと姿を見られないと寂しいという思いの他に、体調チェックや脱皮の兆候なども確認しにくいのでその点もデメリットだといえる。
ウェットシェルターで事故を起こすことがある
これはかなり小さいベビー限定だけど、たまにウェットシェルターに体が挟まれて部分的に凹んでしまうという事故があるようだ。
大事に至ったという話はあまり聞いたことはないけど、凹んだ場所によっては重傷を負うこともあるので注意が必要だ。
湿気が高くカビやすい
ウェットシェルターは常に水を入れておくため、カビが発生しやすくなる。TwitterやInstagramに投稿されている写真でもウェットシェルターに白カビがついてしまっているものをよく見ることがある。
これはうちでもそうで、特に梅雨の時期はカビが発生しやすく、部分的に白カビがつくことがある。水で洗っても簡単にとれないのでとても厄介だ。
カビがついている状態を放置するとそれがすぐにコーンの健康に影響するというわけではないけど、長い目で見ると呼吸不全の可能性も上がってしまうので心配だ。
カビがついたウェットシェルターを匂ってみると分かるけど、かび臭いのでうちでは1~2年に一度新しいものに変えるようにしている。ある意味消耗品だと考えた方がいいのかもしれない。
カビを発生させにくくするためにも、①こまめに洗って乾燥させる、②梅雨の時期はできるだけ使わない、③パネルヒーターの真上に置かないなどの対策をとることをおすすめする。
ウェットシェルターを置くことのメリット
ここからはウェットシェルターのメリットをご紹介する。
湿度管理が楽
ウェットシェルターを置く一番のメリットはケージ内の湿度を簡単にあげることができること。コーンスネークはそこまで湿度に敏感な種類ではないけど、やっぱり脱皮前は乾燥によって脱皮不全になることがあるので置いておいてあげた方が無難。
飼い主が家にいることが多くて、湿度管理をしっかりしてあげられるならそれほど必要はないんだけどね。
隠れるところがあるとコーンが安心できる
コーンスネークは薄暗くて狭いところが好きなので、ウェットシェルターを置くとすぐに中に入っていく。
もしウェットシェルターが置かれてなければ隠れる場所がなく、それがストレスになることもあるので、特にお迎えしたばかりのときは何か問題があるときを除いては置いてあげる方がいい。
たまに、ウェットシェルターを置いても警戒して中に入らないコーンもいるけど、チェック後安全がわかればすぐに入ってくれるようになる。(チェック後「これは嫌いだ」と思ったら入らないこともある。)
うちでは積極的にウェットシェルターを使っている
うちの場合は、コーンスネークみんなウェットシェルターが大好きなので置くようにしてあげている。
たまに気分転換でケージから取り出すと、そわそわして落ち着きがなくなってしまうことが多い。それを見てると、なんだかかわいそうな気持ちになるので置いているというのが理由だ。
もし、大きなケージを使ってて中に流木などレイアウトしているなら、隠れる場所も多いと思うのでウェットシェルターは必要ないのかもしれないが。
あとは、脱皮前にも一時的に置くことがある。ウェットシェルターを置くときれいな1本脱ぎをしてくれるので役に立ってるのかなと思ってる。
ウェットシェルターを置くとコーンスネークが臆病になるという指摘も時々されるけど、うちの場合は3匹いるコーンのうち臆病なのは1匹しかいないから、この説はあまりあてにならないかなぁって思ってる。
ただ、ウェットシェルターを常設するのはベビーからイヤリングまでで、大人になったらほとんど置いていない。置くのは乾燥がひどい12~2月の脱皮前くらいかな。
大人になるとコーンスネークにとってウェットシェルターが小さくなって、置いても意味がないからだ。みんなも隠れることができないと分かると入らなくなる。
こんな感じで体の一部がはみ出すようになる。ここまで大きくなるとシェルターの下敷きになったから内臓を損傷するといったことはない。
この画像は4年前なので、今の大きさだと無理やり入ることすら出来なくなっている。
ウェットシェルターはありかなしか
ベビーのコーンスネークがウェットシェルター大好きなのを見ると、個人的には「あり」だと思っている。
できるだけコーンのやりたいようにやってあげたいから。もちろん、「ウェットシェルターなんて嫌いだ」って態度をとるのであればすぐにどかすけど。
本当はものすごく大きなケージを用意して岩とか流木で住処を作ってあげるのが一番なんだろうな。
どっちつかずの回答にはなってしまったけど、ウェットシェルター置く置かない問題は、結局のところ飼い主の判断でどちらでもOKというのが結論になる。