コーンスネークには、生活するのにちょうどいい適正温度と湿度がある。飼育するにあたってこの温度と湿度をちゃんと守ってあげる必要がある。もし、飼育する部屋が適正温度でなくても、エアコンやパネルヒーターを用意することで調整することができる。
これから飼育をしようと考えている人は「蛇飼育のための6点セット」と合わせて読んでいただければわかりやすいかなと思う。
コーンスネークが生活するための適正温度と湿度
コーンスネークのケージ内の適正温度は、一般に25~28℃といわれている。成長段階でちょっと違っていて、代謝の高いベビーは27~30℃、アダルトになると23~28℃以上が好ましい。
ケージ内にはホットスポットという温める場所を作ってあげる必要があり、そこは30~35℃に保ってあげるといい。
コーンにも暑さと寒さを感じることがあり、その時の気分で涼んだり温まったりしているようだ。
湿度については、50~70%が理想。ただ、ケージの中に水入れを入れておけば、コーンが勝手に水浴びをするのでそこまで気にする必要はないかなと思う。
コーンスネーク用の温度計として、よく使われているものがあるので、それをケージの中に置いておくと安心だ。
パネルヒーターは、ケージの3分の1か半分に
パネルヒーターを置くときは、ケージ全体ではなくその約半分に置いてあげるようにしたい。
ケージの床全体にパネルヒーターを置くと、すべてが暑くなりすぎて、コーンが涼む場所がなくなってしまうからだ。また、部屋の温度変化によって万が一高温になった場合、熱中症になってしまう危険性がある。
パネルヒータには、いろんな大きさがあるのでケージに合ったものを選ぶようにしよう。
気温によってケージ内の温度が変わる場合は要注意
鉄筋コンクリートのマンションなどは気密性が高く、温度を一定に保つことが簡単だけど、一軒家になると通気性が良く温度変化が激しいので注意が必要だ。
特に一軒家の最上階は夏になると暑くなるので、飼い主が不在の時も温度を一定に保てるように冷房はつけっぱなしてあげたいところ。
冬も北の方はとても寒くなるので暖突を付けてあげる必要がある。あ、今気づいたけど暖凸(だんとつ)って変換できないんだね。。何かの略なのかな。。。
コーンスネークは冬より夏が危険
コーンスネークを飼育するにあたって23~28℃の適正温度を保たなければいけないんだけど、実はコーンは暑いほうが苦手なので特に夏は気を付けてあげてほしい。
もちろん、氷点下に下がった状態までになると危険なんだけど、ある程度の時間であれば7~18℃の状況にいてもすぐさま死亡ということにはならない。体が弱って動けなくなる程度だ。(長く続くと危険)
一方、温度が上がりすぎると、すぐに命を落としてしまう。コーンスネークに限らず爬虫類は汗腺がないため温度調節ができない。従ってすぐに熱中症になるといわれている。
コーンスネークが耐えられる温度は、特に検証などされていないのではっきりしたものはないけど、ケージ全体の温度が常に35℃を超えるような状況は避けたい。
夏はエアコンなしでも大丈夫?
コーンスネークにとってエアコンなしでも夏を過ごせるかどうかは、やはりケージ内の温度による。
特に最近は(たぶん)温暖化の影響で気温が上がっていて35℃を超える日が多いので、ほとんどの地域でエアコンなしの飼育は難しくなっている。
上にも書いたけど、気温より部屋の温度が高くなることもあるので、もしこれからコーンを飼おうと考えている人は、一度真夏日の部屋の温度を測ってみることおすすめする。
もし、常に30度を超える状況であれば常時エアコンをつけてあげるようにしてほしい。もし、エアコンがないなら、そこそこ高いけど買ってあげてほしい。
パネルヒーターで低温やけどすることがある
パネルヒーターは寒いときに便利なんだけど、たまに低温やけどをすることがあるので注意が必要だ。うちでもよくチェックしてあげている。
一般に売られている価格の安いパネルヒーターは、高温でも30℃くらい。一方、温度調節ができるやや値段の高いパネルヒーターは高温で50℃にまで上がることがあるので、温度調節は大切だ。
ただ、値段が安い30℃のパネルヒーターが安全かというとそうでもなかったりする。コーンスネークは「めっちゃ暑いな」と思えば涼しい場所へ移動するが、「やや暑い」くらいだとそのままその場所にとどまることがある。そして、気づかないうちにやけどをする。これが低温やけどというやつだ。
コーンスネークが低温やけどしているかどうかは、簡単にチェックすることができる。裏返しておなかを見てみてうっすら赤くなっていると低温やけどをしている可能性がある。
もし、赤っぽいなと思ったら、パネルヒーターをケージの下からケージの横に移動するといい。ケージの壁にくっつける感じだ。
そうすると、脱皮を繰り返していくうちに良くなっていく。
特に、パネルヒーターの真上にシェルターを置くと温度が上がりやすいのでシェルターを違う場所に置くか少しずらしてやるといい。
コーンスネークにも暑がりと寒がりがある
最後にうちのコーンたちの個体差について少し。
うちには、3匹のコーンスネークがいるわけだが、そのうち2匹は暑がりで1匹は寒がりである。
特に、シンはかなりの暑がりでよく水浴びをしている。
前に、シンのおなかの調子が良くなかったころ、食後は温度をあげて代謝を高く保つようにと獣医にアドバイスをもらったのでその通りにしたところうまくいかなかったことがある。
いつもケージの左側にパネヒを置いているので、その上にシンをセット。
すると、数分後にはもぞもぞし始めて右に移動する。仕方ないので、パネルヒーターを右スライドさせてシンの下に置くと、今度は左に移動する。
こんな感じで、パネルヒーターを右に左にと何度も繰り返していた(笑)
水入れに入っているときも一緒で、水入れの下にパネルヒーターを置くと大好きな水浴び中でもすぐに出ていく。温泉は気持ちいいのに。
最初はシンの体調が心配で温めてあげてたけど、そそくさ移動する姿がかわいくてパネヒスライド遊びを繰り返していた自分がいたのを思い出した。シンあの時はごめんね。
コーンスネークの適正温度と湿度はそこまでシビアにならなくてもいい
いままで、コーンスネークの適正温度と湿度についてつらつらと書いてきたけど、コーンスネークは他のヘビほど神経質にならなくてもいい種類だとされている。
実際のところ、うちはケージ内が24℃前後になっていることがよくある。
もちろん、適正温度を守ってあげることは大切だし、温度が高すぎると命を落とすこともあるのでそこはしっかりとしなければいけない。
だけど、適正温度から数度はみ出しているという理由であわてる必要もないので、拒食になったとか吐き戻したとか特別な状況でないのであればそんなにカチカチにならなくてもいいかな、と思う。
成蛇(アダルト)であればなおさら。
もし心配なら床材をペットシーツではなく(適正温度を保ちやすい)ウッドチップに変更するという方法がおすすめだ。